10年以上専業主婦として過ごした後、派遣会社に登録して再就職を目論むも、紹介される仕事と自分の希望が一致せず、1度も就業することなく玉砕。
それに懲りて1年間直接雇用の週3パートで働き、同じ職場で引き続き2年ほど契約社員としてフルタイム勤務を続けた。
1年続けた扶養内パートに見切りをつけ、再度新しい派遣会社に登録
現在はその仕事も辞めて、奇跡的に天職とも言える仕事に出会い、それまでとはまったく違う業種でフルタイム契約社員として働いている。
実はこの間、扶養内の週3パートとして働き始めて1年たった頃、パート先を辞める算段でいた。
最初に登録して玉砕した派遣会社とは別の派遣会社に、性懲りも無く登録に行ってしまったのだ(←スキモノ)。
派遣登録初日にオファーされたのは3ヶ月の短期求人
そのとき転職活動のパートナーとして選んだのが「テ〇〇〇〇〇フ」。
事前に派遣会社のホームページで職歴などを記入し、面談の日時を決めて当日スキルチェックという流れは、以前に登録して玉砕した「〇〇コ」と同じ。
登録の際は、ネットで見て気になっていた求人情報を控えていたので、お会いした営業の方にまだエントリーできるかどうかたずねてみた。
それはフルタイムの案件で、1年やってきた扶養内の仕事ともリンクする内容。この時はまだ以前の職場の仕事に幻滅しておらず、扶養内よりも大きく稼ぎたいと、派遣でフルタイムの求人を鼻息荒く(笑)探そうとしていたのだった。
もしその案件で採用されれば、職場と自宅がグッと近くなる。もちろん給与も扶養内と比べたらうなぎ上り。
だが、結局そちらの案件は先に申し込んでいたスタッフで決まってしまったらしく(派遣会社あるある)、次に紹介されたのが、同じ派遣先の別の部署の仕事、ただし、3ヶ月の短期案件だった。
登録初日に紹介された仕事は営業さんの決めたい仕事。短期であっても受けてみるべし
正直、「短期の仕事だとまたすぐに次の仕事にエントリーしなきゃいけないじゃ〜ん、ナシナシ」
とお断りしようと思ったのだが、その紹介先の外資系企業は、紹介された部署に限らず、社内の様々な部署から派遣社員の募集の依頼が来るお得意様らしかった。
・・・ということは。
最初は短期の案件でもいいからとりあえず派遣として潜り込み、次の更新のタイミングで、同じ企業の1年単位の案件に移るというのもありかもしれない。
3ヶ月限定のように期限が短い案件は、派遣社員の中では人気がない。
例えば「4ヶ月後に海外留学に行くから、その間だけ仕事をしたい」といったピンポイントにはまる人でなければ、できるだけ同じ職場に長く勤めたい人が多いに決まっているからだ。
派遣社員に人気がない
→誰も手を上げない
→営業さん仕事が決まらず困る
→『もう、誰でもいいから!』
→『目の前におばちゃんキターーーーーーww』
という図式である。
派遣の求人は仕事の開始まであまり時間がないものも多い。
だから営業さんも他の登録スタッフに電話をして面談のアポを取って・・・と時間をかけるよりも、その日登録に来た新人さんで話が決まれば手っ取り早いと短期案件を勧めてくるのだ。
40代で派遣に登録するなら、短期の求人で入って、次に長期の求人を狙うのが確実
そこで『人気のない仕事を押し付けられた』と思うか、『この仕事をステップにして次の切り替え時期にもっと条件の良い仕事を紹介してもらおう』と考えるかの違いが後の明暗を分ける。
名付けて、
「困っている営業さんを助けて顔を売り、次は長期の案件を紹介してもらおう」作戦だ(長いな)。
40代のブランク明けの主婦が、一般的なパートの仕事よりも高時給の派遣で仕事を見つけるためには、そのような逆転の発想が必要になる。
短期の案件はあなたの仕事ぶりをチェックする試金石。実力次第では直接雇用の可能性も
新しい派遣会社で初めて仕事を紹介してもらうときは、派遣会社も登録に来た人の実力については半信半疑だろう。
諸手を上げて派遣会社に歓迎されるような20代、30代でないならなおさら。
我々が派遣会社を選ぶように、派遣会社もアラフォーの新人さんにはあえて短期の仕事を紹介し、長期の案件を紹介するに足る人物かスクリーニングしている可能性もある。
だからこそ、他の若い派遣社員が手を出しづらい短期の案件でもあえて引き受け、営業さんとの間に信頼関係を築くことが重要なのだ。
ところで、紹介された3ヶ月の短期案件の面談では、たった1年直近でパート経験があるだけで、面談していただいた面接官のウケが以前とは段違いだった。
10年以上専業主婦で過ごして来た過去の自分と比べれば、たった1年のパート経験でも企業はプラスに見てくれることがわかった。

そういえば、面接の終了後、当日一緒に出向いていただいた営業のアシスタントさんいわく、
「こちらの企業さんは派遣さんの定着が良くて、派遣期間の終了後に直接雇用になることも多いんですよ〜」とのこと。
まあ、直接雇用といっても、外資系なら契約社員ということなのだろう。
企業としても派遣会社に高いマージンを払って新たに求人をかけるよりは、派遣さんが有能であれば、直接雇用に切り替えた方がメリットがある、というのは理解できる。
当時エンディングで登場キャストが踊るダンスが大流行した恋愛ドラマがあった。
そのロケ現場として使われた真新しいビルの、シャレオツなオフィスで働く外資系キラキラ男子&女子を目にしたら、1年働いた昭和なオフィスビルには戻れないと感じた。
晴天の霹靂? パート先から契約社員への逆オファー
と・こ・ろ・が、である。
次の日パート先に仕事をやめると伝えたら、次のあてはあるのかと聞かれ、なんと派遣先と同じ給料で契約社員として雇いたいと逆オファーされた。
派遣か、慣れた職場で契約社員か・・・。
悩み抜いた末に、派遣会社には本当に申し訳なかったが、結局紹介されたお仕事はお断りして、その後同じパート先で2年ほどフルの契約社員として働いた。
正直なところ、人見知りの自分がこれまでの人生で経験したことのない外資系の大企業で、キラキラ社員さんたちとうまくやっていけるのか? というプレッシャーに負けたのだ。
派遣先のおしゃれなオフィスで働く自分を想像しては、「ウフフ♡」と舞い上がったりもしたけれど、そのまま突き進む勇気が当時は出なかった。
40代、キャリアなし、持たざる者が派遣で高待遇の案件をゲットするには?
今は待遇面よりもやりたいことを優先して別の職場で働いている今は待遇面よりもやりたいことを優先して別の職場で働いているが、あの時派遣のオファーを断らないで働いていたら、また違った未来があったのかもしれない。
派遣の仕事は直接雇用のパートやフルタイムよりも比較的高給で、派遣される会社も自力では入れないような大手企業が多い。
主婦の時間が長かった自分にとっては、夢のような世界が広がっていた。
もしブランク明けの専門職ではないアラフォー主婦が派遣にこだわって就業したいなら、若い派遣さんが嫌うような短期の案件から実績を作るのがいい。
短期の案件でまずは派遣会社に自分の人となりを知ってもらい、そこから本丸の長期案件を狙うのが近道だ。
若い派遣さんの場合、体調不良や仕事が合わないなどで、割にあっさり仕事を辞めるケースがある。
そういう人たちの後釜であれば、 “簡単には辞めない”アラフォー世代が重宝されるのである。
今は待遇よりも生きがいを優先した働き方にシフトしたので、しばらく派遣で就職活動をすることもないだろう。
だが、もし自分がまた派遣にチャレンジすることがあるとしたら、短期案件で営業マンとの信頼関係構築を目指す。
キャリアのない、持たざる者の生き残り戦略である。