レトロな段々マンションに恋して

白い段々に重なった建物イメージ ココロの栄養

どうにも気になるマンションがある。

それは東横線の「学芸大学」駅を過ぎて、お隣の「祐天寺」駅にかなり近付いたところで突如現れる。昭和築とおぼしき白亜のレトロなマンションだ。

車窓から見えるレトロフューチャーなカッコいい段々マンションが気になる!

と言っても、実際にその近くを通りがかった訳ではなく、通勤電車の車窓から毎日のように眺めているだけなんだけど。

 

線路からはワンブロック離れている程度で、周囲はほぼ戸建てという環境。電車からでもその建物を見逃すことはない。

線路側から見える壁面は台形のような末広がりの形で、各階の住戸は段々にずれて(セットバックして)配置されている。もう一方の面は垂直の壁でできており、アシンメントリーな形がユニークだ。

バルコニーの開口も一風変わっている。うまい表現が見当たらないが、卵ケースを重ねたような独特のフォルム。

角のないデザインがレトロフューチャー感を一層際立たせる。

 

アイボリー一色の吹き付け塗装で仕上げられた壁は、どこか飾りのないバースデーケーキのよう。でも、そのシンプルさが逆にかっこいいのだ。

グーグルマップで発見!愛しの段々マンションは1969年製

ブログ名にするくらい、斜め天井や屋根裏、段々マンションが好きだ。

いつかはそんなひとクセある物件に住んで、壁を好きなようにペイントしたり、お気に入りのものだけに囲まれて暮らしたい。

 

祐天寺に住む予定はないけれど、やっぱりあのマンションが気になってしょうがない。夜中にふと、ストリートビューで件の建物を探してみることにした。

 

ところが、すぐ見つかると思っていた目印用の建物が見つからず、いつも車窓から見ているように線路側から探すことに。

ないないない!と探しに探して(何やってるんだか)、諦めかけた所にようやく見つかった。

 

我が愛しの白亜の建築は、1969年に建てられた築50年近くのビンテージマンションだった。

富士山の見える大きなバルコニーを備えた部屋

過去の売買実績から南向きの部屋の室内写真を見る。期待していたようなレトロ感はなかったけれど、自分のとぼしい文章力で「卵ケースのような」と表現されたバルコニーが素晴らしい。

30平米越えの横に長ーいバルコニーからは、遠くに富士山が見える。都会の真ん中で富士山を拝める贅沢!それだけでも、この場所に住む理由として十分だ。

南からの日差しで部屋の雰囲気も明るい。築古の建物から連想される陰気な雰囲気はまったく感じられなかった。

レトロマンションの行く末を憂う

ところでリアルにこのマンションを購入すると仮定して、レトロな建築物が好きな自分でさえも、築古マンションはどうなのかという疑問は残る。

今では作ることが難しい当時の建築の粋のようなもの、数値化できない文化的価値も含めて、不動産の評価が決まるようになればいいのに。50年と言わず、60年、70年と現役であり続けて欲しい。

でも、このマンションもまた、耐用年数のしがらみや住人の相続問題などで、いつかは消えゆく運命なのかもしれないけれど……。

・・・ちなみにこのマンションにはブラジルの有名な都市の名前がつけられています。暇すぎて死にそうな方はストリートビューで探してみてね。
ヴィンテージマンションのイメージ画像

築50年のヴィンテージマンションに住むという選択

2019年8月15日