indigo la Endが腹落ちした日〜2019.6.30 日比谷野外音楽堂

indigo la End 2019.6 日比谷野音 ゲス好きなんです

6月の最後の日曜日は野音でindigo la Endのライブだった。

2019年が半分過ぎた日。予想通りの雨模様。

自分、30年後に野音にいるってよ。

数年前まで地方住まいで、野音でライブを観るのはこれが初めて。

過去最高に落ちてた中学時代、あるバンドのCDを貪るように聴いていた。

そのバンドのキーボーディストが大好きだった。

彼らが東京でやるワンマンといえば、 “日比谷野外音楽堂” がお決まりの会場。

 

あの頃の自分にとっては、 “野音” は聖地という言葉ひとつで片付けられない特別な場所。

 

でも、当時は通学路の途中で牛が草をはんでいる、泣きたくなるほど牧歌的な風景に暮らす中学生。

“トーキョーのヤオン” はあまりにも遠くて、

「B-PASS」や「ロッキン・オン・ジャパン」や「newsmaker」や「PATi・PATi」の中のことで、

どこか外国の出来事のようで、

現実味はまるでなくて、

30年後に自分が野音にいるなんて想像もつかなかった。

 

もちろん、心酔していたキーボーディストがもうこの世にいないことも。

インディゴ・ラ・エンドの野音終了後

3年ぶりのindigo la Endのライブ

ファンクラブで取ったチケットはAブロック最後尾、前から6列目のちょうど真ん中あたり。

ライブ終了後、スタッフの方があげた画像に自分の後ろ姿を確認(笑)

あ、本当にあの場にいたんだ、みたいな変な感覚だ。

10月9日に発売予定のニューアルバム「濡れゆく私小説」の初回限定版に、このライブのDVDが付いてくる。当日はフワ〜っとしてたから、これでじっくり曲を堪能できそう。

 

以前「大人が雨の日に聴きたい、川谷絵音(ゲスの極み乙女。)の “胸に迫る” 曲10選」に入れていた、「悲しくなる前に」「忘れて花束」「想いきり」を、雨の日に野外で聴けたのもうれしかった(「想いきり」の時には雨は上がっていた)。

インディゴ・ラ・エンドのライブは、2016年のzepp tokyo以来。

随分と長い間、行ってなかったんだな。もう取り返せない日々が今となっては恨めしい。

なんでだろう?

『ゲス極1番、インディゴ2番♪』みたいな、文明堂的序列が自分の中にあったことは確かだ。

悲しいかな、40代ともなると、indigoの専売特許である “エモいラブソング” が、ティーンエイジャーや20代の女子のようには響かなくなってくる。

ゲスのライブでは最初から最後までテンション高く踊ったり跳ねたり、楽しく聴いていられるのだが、indigoはそうではない。

曲が自分の中に浸透するのに時間がかかるのだ。

 

あと、あのときは夏で、会場が暑くて。

お客さんが倒れて、絵音さまが途中で曲を止めたあたりで現実に引き戻されて、どこか遠くからライブを眺める傍観者にでもなった気分で、正直楽しめなかった。

 

indigo la Endのライブはその日以来。

それがこの日でよかった。

憧れ続けた “ヤオン” で、よかった。

「幸せな街路樹」は愛の循環の物語

2019.6.30日比谷野外音楽堂でのindigo la Endのステージ

そんな、「indigo la Endのファンです」というのもおこがましい人物が、何を言っても説得力がないのだが。

素晴らしいライブだった。

「幸せな街路樹」とこのタイミングで出会えたことも。

ライブ本編のラスト、命削ってるレベルで激しくかき鳴らされるギターの爆音とともに、この曲が頭から離れない。

野音の帰り道も、この曲の意味を考えながら家路についた。

『あー、だめだめ、言葉なんてみんな “セリフ” なんだから、考えても意味ないよ』って、ちらりと「独特な人」のことがアタマをかすめたけれども(笑)

結局難しすぎて、自分の頭では下に記したくらいの解釈が精一杯。

真意はあくまで絵音さまの頭の中。

 

でも、その言葉を自分なりに汲み取って、切なくなったり、涙を流すことくらいはファンにも許されるんだよね?

数年経ってこの曲を聴き返したら、また別の世界が見えてくるのかな。

 

この日は、indigo la Endのよさが、やっと自分の中で腹落ちした日だった。

 

「幸せな街路樹」の世界観

indigo la end 幸せな街路樹

的外れな愛情をいくら注いでも

君が大好きな “雨” のようには

君を満たせなかった

 

それさえも気づかずに

「雨だ」とはしゃぐ僕の横で

君の心は少しづつがらんどうになって

 

君が本当に欲しいものを

僕は与えられなかった

 

乾いた君の心は

大好きな “雨” を求めて

上に上に枝を伸ばして

 

待ちに待った雨

「大好きな雨だよ」

がらんどうの君をめがけて

“雨” が強く吹き付ける

 

“雨” は今の君には劇薬

細い体を激しく震わせ

君は目の前で音もなく倒れた

 

与えていたつもりの愛情で

満たされていたのは僕だった

 

僕の注ぐ愛情は君には届かなかったけど

君の木陰や葉ずれの音は

君からの無償の愛だった

 

でも信じたいんだ

奪い奪われる関係に見えても

大きな愛の循環の中では

巡り巡って与え合っているんだってこと

 

君のいない場所にまた

幸せな街路樹を植えるよ

今度は新しい君のこと

もっとわかってあげられる気がして

 

そうやって永遠に続く物語の中に

僕らは生きていて