家族4人、バルセロナの滞在日数は3日間と短いため、観光したい場所はあらかじめ日本であたりをつけておいた。同じく短期の観光でバルセロナを訪れる方の参考になればと思い、我が家の観光ルートとそれぞのスポットについてのリアルな感想を記しておく。
バルセロナ観光1日目(午前):モザイクタイルの建築や彫刻がフォトジェニックな世界遺産「グエル公園」

宿泊先のギャラリー・ホテル
早朝の空港からタクシーでホテルに直行。あたりはまだ真っ暗なままだ。
真夜中の都市を縫うようにタクシーで走っていると、昔見た「ナイト・オン・ザ・プラネット」を思い出す。
めっちゃ飛ばすけど運転はスムーズな女性のドライバーさんを褒めたら、満面の笑みとサムズアップで答えてくれた。
そうこうしてるうち、宿泊先の「Gallery Hotel」に到着。スーツケースからの解放!
シャワーを浴びたあと、子どもたちに留守番をしてもらい、近くのベーカリーで朝食用のパンを調達した。
合わせて最寄りの地下鉄駅で、バス・地下鉄共通の3日券(72H/ 20ユーロ)を購入。
バルセロナでは地下鉄を主な移動手段とするためだ。

バルセロナの地下鉄とバスの共通3日券。地下鉄駅構内のATMみたいな機械から購入可。折り曲げると使えなくなるので注意!
「グエル公園」の入場チケットは事前購入しておくべし
1日目の行先はユネスコの世界遺産、ガウディ設計による「グエル公園」。
ツアーパンフなどでおなじみの、モザイクタイルのサンショウウオがランドアイコンの公園である。

「グエル公園」のチケットは下記の公式サイトで事前にネット購入が可能。
現地でチケット購入に時間を取られるのは非効率なので、あらかじめ手に入れておきたい。
我が家はガイドなしのAdmission ticket (General Ticket/ 大人ひとりあたり10ユーロ) を購入。
入園時間は指定できるので、なるべく早い時間を選ぶのがおすすめ(理由はこの後に)。
ただし当日は、印刷したチケットを持って出るのを忘れずに〜!
モニュメント階段のサンショウウオ付近は撮影激戦区

「グエル公園」に到着し、”お菓子の国” みたいなメルヘンな建物を前にテンションアップ♪
道の途中にチケットを確認する係員がおり、「ニホンジン?」と日本語のパンフを支給される(笑)
お目当てのサンショウウオが鎮座する階段まで行くと、カメラやスマホ片手の観光客でいっぱい。
公園一の人気者とカメラに収まるために、しばし順番待ちをすることに。
入場時間が遅くなればなるほど写真待ちの列は長くなるので、サンショウウオくんとの撮影はできるだけ朝の早い時間に入場して済ませておくのがおすすめ。


モニュメント階段の両脇には色とりどりのタイルが
モザイクタイルがかわいい、ラ・ナトゥーラ広場の波打つベンチでひと休み

モニュメント階段での撮影タイムのあとは、バルセロナの街を望むラ・ナトゥーラ広場へ。
タイル貼りのベンチに縁取られた展望エリアからは、遠くにサクラダファミリアの姿も!
こちらも見晴らしのよいベンチ中央付近は撮影の順番待ちとなるので、ある程度時間に余裕を持って訪れたいところ。
ラ・ナトゥーラ広場の幻想的な風景

ベンチから見るバルセロナの街並みもいいが、広場全体を引きで見たときの、十字架と澄んだ青空のコントラストが美しい。
しばらくラ・ナトゥーラ広場の景色を楽しんだあと、円柱が斜めに傾いた回廊へと進む。

こちらの円柱、じっくり見ているとひとつひとつデザインが異なっており、ガウディの美へのこだわりがこんなところからも見てとれる。
柱の素朴な女性の像がかわいらしく、思わず写真に収めたのだが、これは「ブガデラ(洗濯女)の回廊」の「洗濯女」の像だった。

竜巻みたいな文様の円柱回廊
時間がタイトならお土産の売店はスキップでOK
再びエントランス近くに戻り、モザイクタイルをまとったキュートな管理人室の売店へ。
一応入ってみたものの、特に買いたいと思えるようなめぼしいものもなかった。
さらに屋内の階段が狭く、回り階段で上りづらいので、小さなお子さまがいるファミリーさんにはキツイかも。
時間がタイトならスキップしてOKでしょう。
公園を出ると「Alfons X」駅までのバスが出ており、そちらを利用して街中に出た。
バルセロナ観光1日目(午後):小高い丘からバルセロナ市内を一望!「ティビダボ」の丘へ

「Av Tibidabo」駅のバス乗り場付近にて
昼は歩きながら適当に見つけたバルで軽くランチを取り、午後は市内を一望できる「ティビダボ」の丘に位置する遊園地へと向かった。
ところが、ここでトラブル勃発。
乗ろうとしていた地下鉄のラインはクローズ、迂回してたどり着いた「Av Tibidabo」駅からケーブルカーのある「Pl del Funicular」行きのバスに乗り、ホッとしたのも束の間、バスを降りて目にしたのは鉄柵に囲われた丸裸の斜面。
『フ、フニクラ(ケーブルカー)動いてないの……』と一同絶句。
遊園地で遊ぶのを一番楽しみにしていた娘と、観覧車越しの絶景をスマホに収めるのを楽しみにしていた自分。
全米が泣いたレベルで泣ける。
行けるところまで徒歩で上ってみた

フニクラ脇の坂道に茂るススキと木製の電柱。スペインにもススキってあるのね
頂上近くまで来ているのに、これより先に上れないとは……。
まあ、せっかくここまで来たのだし、細い坂道を行けるところまで上ってみることにした。
途中かなり急な林の斜面をジグザグに上ること10〜15分ほど。
息は上がっていたが、ちょっとした森林浴気分である。
きつい階段を現地のランナーとすれ違いながら上りきった。
「もう歩けない」と座り込んだ夫氏を置いて、さらに先に進む非情な娘と嫁ww
平地に出て、開けた場所に歩を進めると、

♪〜なんということでしょう〜♪

丘の上から見たバルセロナは、街の向こうに広がるバレアス海と空が一体となり、時折混じる白い雲はタイダイ染の模様のよう。
海の青と空の青。
二層仕立ての青の景色に、時を忘れて見入ってしまった。
遊園地に行けなかった悲しみも、この景色がすべてチャラにしてくれた。

よく目を凝らすと、遠くに「サグラダ・ファミリア」が。
ふもとに帰ってホテルに戻り、ひと眠りしてから夜ご飯に繰り出そうとベッドに潜り込んだら、家族全員誰も起きれず(笑)
バルセロナ滞在1日目の夜が過ぎた。
2日目はバルセロナ観光のハイライト、「サグラダ・ファミリア」と「バッリョ邸(カサ・バトリョ)」へ(続く)。