何もないことの美しさを、伊豆の「浄蓮の滝」が教えてくれた

浄蓮の滝に見るLess is moreの精神 モノ・コトの断捨離

ゴールデンウィークに訪れた西伊豆の土肥温泉の帰り道、「浄蓮の滝」に立ち寄ることにした。

夫の提案であまり期待せずに出かけたのだが、この寄り道が思いもかけず心のデトックス効果を発揮。

長い時間をかけて下界まで流れ込んできた湧水が、高みから落とされて、大量の水しぶきとなって散る。

そんな光景をぼーっと眺めていると、これまで心と体に溜め込んできた “ドロドロとしたもの” も、泡になって一緒に溶けていく気がした。

伊豆の浄蓮の滝

「浄蓮の滝」の美しさに、 “少ないことはより豊かなこと” の意味を噛みしめる

この場所の美しさは、自分の信条である “Less is more.” (「より少ないことはより豊かなこと。」)という言葉に通じるものがある。

目の前にあるのは “ただの滝” なのに、なぜこうも惹かれてしまうのか?

 

まっしろな水しぶきが、下に集まるとエメラルドグリーンに変わる色の妙。

滝の周囲を縁取る、複雑なレース編みのような葉ぶりと新緑の萌黄色。

荒々しい滝の流れの横で、光の差さない洞窟のごとき窪みの静けさと、その上から滴る細糸のような雫のコントラスト。

 

それぞれの要素は計算されて生まれたものではないのに、自然の一つひとつの偶然が重なり合って、「浄蓮の滝」の奇跡的な美しさが醸成されていることに気づく。

 

これ以上、他に何がいるのか?

あるがままの状態で人の心を動かす、自然の造形の凄み。

 

モダニズム建築の巨匠、ミース・ファン・デル・ローエの言葉そのものの風景が、「浄蓮の滝」にあった。

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2019年8月16日

いらない物で空間があふれそうになったら、自然に触れて心のデトックスがおすすめ

伊豆の修善寺近くの日枝神社

修善寺のお隣、源範頼最後の地とされる日枝(ひえ)神社。参道脇の巨木や境内の「子宝の杉」も、足を運ぶに値する力強い美しさ

心が満たされていないと、気づかぬうちに物で心の隙間を埋めてしまいがちだ。

そのように手に入れた物は、物選びのセンサーを簡単にすり抜ける。早晩、断捨離候補のリストにエントリーするだけの物たちが溜まる。

断捨離で物を減らすことと同時に、いらない物の入り口となる “心の隙間” の充足も同じくらい大事なことと考える。

断捨離センサーを研ぎ澄ますために、ありのままで美しいもの” を見に行こう

例えば自然の中に身を置いて、シンプルな物事の中に圧倒的な美しさを感じる時間を持ってみる。

“素” であるだけで美しいものを目の前にすると、いらない物を抱え込んでいることに耐え難くなるはずだ。

その光景を目に焼き付けた後で断捨離を始めると、自分の中で要・不要の判別がすんなりできるようになる。

 

『最近断捨離が進んでないなぁ』と感じたら、一路「浄蓮の滝」へ。そのついでに近場の温泉に浸かって、心身ともにデトックス。

忙しい大人たちの1泊2日の旅におすすめしたい。