服が少ないと管理の手間が省けて楽チンな半面、少ないアイテムの中からやりくりするのでコーディネートがマンネリになりがち。
そのまま着続けると作業着化してしまい、ファッションとして楽しめない。あるいは人とかぶって居心地の悪い思いをする。
そんな “少ない服” の着まわしならではのお悩みには、小物のカラーマジックがよく効く。
厳選した少ない服をファッション小物のカラーマジックで素敵に見せる

今日はADAM ET ROPE(アダム・エ・ロペ)で購入したモダンストライプバッグを例に、少ない服にこそ効く小物のカラーマジックで、いつもの普段着の印象がどのように変わるかを検証してみた。
多色使いが少ない服のスパイスに。アダム・エ・ロペのトートバッグ
通勤用には断捨離の末に手元に残った土屋鞄の革バッグ、冬に前のめりで購入したかごバッグ、白の合皮バッグくらいしか持ち合わせがない。
朝の忙しい時間に「どのバッグを合わせよう?」と悩まなくていいのはありがたいが、あまりにシンプル過ぎるファッションと小物のセットは、コーディネートのマンネリ化と背中合わせ。
『服の数は増やしたくないけれど、できればおしゃれだと思われたい』
相反するニーズを満たすキーアイテムを探すともなく探していると、多色づかい(マルチカラー)のストライプが特徴的なアダム・エ・ロペのトートバックが目に飛び込んできた。

店頭でこのバッグを見て、好きなテイストではあったが1度目は見送った。日傘の買い物で失敗したばかりなので、一目惚れの即決はしばらく慎もうと思っていたからだ。
自宅に戻り、少し冷静になったところで、やはり気になりネット検索。
ショップでは単純に『素敵』と感じただけのバッグだったが、家で改めて見てみると、手持ちの服に合わせやすいカラーばかりが使われていることに気付いた。
これならバッグが浮いた感じにならず、手持ちの少ない服にもよくなじんでくれるはず。おしゃれに見せたいけど目立つのはイヤという、虫の良すぎる自分のニーズにも合っている(笑)
最初に足を運んだ実店舗では、すでに欲しいサイズは売れ切れていた。あわてて別の店舗に走って、なんとか無事に購入することができた。
二日前には在庫があったのに、季節の小物はなんとも足が早い。
トップスかボトムスの色を小物で繰り返すと、簡単に違和感なくおしゃれに見える

アダムエロペのストライプバッグの配色
アダム・エ・ロペのバッグには、大まかに5色のストライプと黒の織り糸が使われている。
この色見本にあるエメラルドグリーンは大好きなカラーだが、同じ色の服は持っていない。それ以外のベーシックな色は、スタメン服にそろっている色ばかりだ。
40代の少ない服にこちらのバッグを合わせてみると以下のようになる。
茶色のゆるニット&ネイビーの細身デニムと合わせたコーディネート

フレディ&グロスター(FREDY&GLOSTER)のVネックプルオーバーニットにユニクロのシガレットジーンズの組み合わせ。
バッグのパイピングにあしらわれた茶色の布テープとニット、バッグのネイビーとデニムのカラーがそっくり。
バッグの色の一部が服の色と同化することで、マルチカラーのストライプというやや強めなデザインの主張がうまく抑えられている。
反対に服に使われていないエメラルドグリーンは、このコーディネートのポイントとして浮かび上がって見えるようだ。
黒のカットソー&キャメルのワイドパンツと合わせた大人のエスニックスタイル

バッグに織り込まれた黒糸とカットソーの黒、バッグのベージュとボトムスのキャメル色がリンクしている。
トップスの黒の印象が強い、40代の大人エスニックスタイルを意識した組み合わせ。
足元には白のスタンスミスか、もう少し暖かくなったら黒のサンダルを合わせる予定。
まったく同じトップスとボトムスでも、ここにかごバッグを合わせると柔らかい雰囲気になる。
トップスに白を持ってくると一気にリゾートの風を感じるコーデに

半袖でちょうどよいくらいの気温になったら着たい組み合わせ。
バッグの白いラインをトップスに取り入れて、海リゾートを感じさせるコーディネートが完成。
ボトムスのワイドパンツは夏には暑すぎるので、本格的な夏には薄手のガウチョに衣替えするだけだ。
少ない服が着回せないのはある意味当たり前。小物で変化をつけて楽しもう
“柄オン柄”のようなセンスを必要とするコーディネートは苦手。
その代わり、バッグやベルトやアクセサリーのように、小物に遊び心のあるアイテムを一点取り入れて、シンプルな装いのアクセントにするのが好きだ。
これまで色々試してきた中で、手持ちの服と同じ色が複数使われている小物の使いやすさを実感していたので、自分の普段着で検証してみて、改めてこの法則に納得した。
大事なポイントとして、マルチカラーの小物を選ぶ際は、1色だけ服にはないカラーの入っている物を選ぶこと。
全部が服と同じ色だと、なじみはよいがぼんやりとした印象になってしまう。
パキっとした赤や鮮やかなグリーン、果汁滴るようなオレンジ色・・・。
服として “面” で着るには抵抗のある色を、小物で少しだけ取り入れる着こなし。
いつもの “少ない服” が、息を吹き返したように新鮮に感じられる秘薬をどうぞお試しあれ。